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ポーランドの節分

2024年2月3日付 著:マウゴジャタ

スラブ世界研究所フェロー、通訳(日本語・ポーランド語・英語)、エッセイスト 皆様、おはようございます。今日はポーランドの節分について書きたいと思います。

2月2日は「聖燭祭」という日です。「主の奉献の祝日」とも呼ばれています。ポーランド語では、直訳すると「雷の聖母の祝日」Matki Boskiej Gromnicznejといいます。この日、gromnica グロムニツァという大きなロウソクに火を灯し、教会へ持っていきます。(最近、教会に入る直前に火を点けることが多いようです。)「grom グロム」 単語の意味は「雷」です。


ポーランド人は西スラヴ人です。昔、スラヴ人の信仰では、2月2日に「Gromniceグロムニツェ 」雷神祭を祝っていました。この日は冬のほぼ真ん中で、季節の変わり目および春との最初の出会いを意味していました。キリスト教の到来とともに、「主の奉献の祝日」としても知られている「雷の聖母の祝日」に置き換えられました。現在、古代ポーランド人の風習はローマカトリックの習慣と混在しています。残念なことに、多くの人はポーランドの昔の風習を知りません。大昔のポーランドは多神教でした。その時代もポーランドの文化にとって大事だと思います。

「雷神祭」の名前には、初嵐を迎える春への期待が込められています。前述のように、教会ではグロムニツァと呼ばれるロウソクに火が灯され、祝福されました。雷雨の時、雷の影響を防ぐためにそのロウソクを灯して窓際に置いたと言われています。稲妻や雷を怖がらないように、子供も大人でさえも頭の四方に髪を一部グロムニツァで燃やしたそうです。また、狼に怯えないようにと、子供の髪に火を点けることもありました。グロムニツァの祝福の際には、ロウソクに亜麻の紐をつけ、亜麻の豊作を祈願しました。この日、収穫量を占いました。曇り空と雷は豊作を意味しました。

 

ロウソクの煙で家の扉や天井に十字架のしるしをつけて、邪悪なものが家に入らないようにしたのです。まるで節分の「鬼は外、福は内」です。

また、悪い迷信もありました。19世紀末には、家族のメンバーと同じ数のロウソクを灯し、ロウソクが先に消えた者はすぐに亡くなってしまうと信じられていました。

ポーランド北部では、「雷神祭」の日に天気が良ければ、春の放牧中に家畜が病気にならないため、家畜小屋の窓や戸を閉めて、家畜に太陽が当たらないようにしました。

ポーランドには、雷の聖母と狼に関する伝説があります。実はあまり知られていないです。とはいえ、ご年配の方なら知っているでしょう。長くないのでお読みください:

『2月の寒い夜、一匹の狼が聖母マリアの背後に忍び寄っていました。聖母マリアはもちろん気が付きました。狼は農民に狙われていたのです。道で出会った聖母に、農民は狼を見たかどうかのを尋ねました。マリアは「見ていない」と答えました。農民が去っていくと、聖母マリアのマントの下から狼の頭が現れてきました。聖母は狼を𠮟ったが、動物の苦しみが心に響いて、狼を農民に引き渡すことができなかったです。つまり、狼のことをあきらめられなかったのです。』ポーランド人は、雷の聖母も、その属性であるグロムニツァ・ロウソクも狼から身を守ってくれると信じていました。 


現在、「世の光」であり「異教徒を啓蒙する光」であるキリストに重点が置かれているため、この祝祭は「主の奉献の祝日」とも呼ばれています。太古の昔から、教会は聖母マリアが赤ん坊のイエスをエルサレムの神殿に連れていったことを記念しています。 

ポーランド神話に関連することですが、野生生物、森、月、狩猟の女神であるジェヴァンナというのが、昔のポーランド人によって崇拝されていました。キリスト教化後、ジェヴァンナは「雷の聖母」に置き換えられたと考えられています。

長くなりましたがあと一つだけ述べないといけないことがあります。ポーランドはクリスマスツリーを長い期間飾っても大丈夫です。片付けの期限は、何日だと思いますか。今日ご紹介した「雷の聖母の日」です。

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